サイクルポート(自転車置場)の主な目的は、雨や風、紫外線などの自然環境から自転車を守ること。ただし、それら機能的な目的のみでサイクルポートを設置すると、家全体との調和が取れず、違和感のある孤立したエクステリアになりかねません。デザインや色、大きさなども十分に考慮し、家との統一感があるおしゃれなサイクルポートを設置しましょう。
ここでは、おしゃれなサイクルポート(自転車置場)の施工事例をご紹介しています。
淡いオレンジ色のタイル貼りが印象的な南欧風の住宅。外壁カラーにマッチするよう、外構リフォーム工事でおしゃれな木製サイクルポートを設置しました。スペースが限られているため、既製品ではなくオーダーメイドで造作したとのことです。
外壁のライトグレーに合わせたダークグレーのサイクルポート。段差のある4本の木製柱がほどよいアクセントとなって映えています。サイクルポートの耐風強度は秒速42m、耐積雪は20cm相当。耐久性の高いアルミ素材です。
甘味処の店舗敷地内に設置されたお客様用の大きな木製サイクルポート。自転車をやさしく包み込むような温もりに加え、耐久性の高さも設計上の特徴です。カラフルなタイルが貼られたコンクリート製の塀とのマッチングもグッド。
購入した中古住宅のカーポートが不要で、逆に大きなサイクルポートが必要だったという施主。カーポートの柱と梁を残してハードウッドの木枠を取り付け、屋根に防水加工を施してサイクルポートへとリメイクしました。
黒一色で包まれた建物のアクセントにもなる木製サイクルポート。道路面に自転車がむき出しにならないよう木製フェンスも併設しました。細長いスペースに設けたサイクルポートなので、自転車の出し入れに不便のないよう、後ろ・前・真ん中に3つの出入口を設けています。
サイクルポートとは、簡単に言えば敷地内に設けた自転車置き場のこと。主な役割は自転車を劣化から守ることで、具体的には雨や風、紫外線、黄砂、花粉、ほこりなどから自転車を守り、その劣化を防ぐことにあります。
サイクルポートがなくても自転車を敷地内へ駐輪することはできますが、野ざらしにした状態では劣化のスピードが早まるのでおすすめしません。特に紫外線は、自転車のタイヤやハンドルなどの劣化を早める要因と言われるため、自転車を愛用されている方は、できればサイクルポート内で保管することをおすすめします。
雨や風、紫外線などの自然環境から自転車を守ることのほか、盗難から自転車を守ることもサイクルポートの重要な役割です。
実際に自転車の盗難は全国で多く見られ、警察庁がまとめた軽犯罪の認知件数でも毎年上位(※)。過去に自分も自転車を盗まれたことがある、という方もいることでしょう。
サイクルポートで保管している自転車も野ざらしにしている自転車も、盗難行為自体の難易度はさほど変わりません。ただし、速やかに盗難したいと考えている犯罪者にとって、サイクルポート内の自転車は心理的に抵抗があるもの。防犯カメラや防犯ライトを設置しているサイクルポートも多いことから、盗難のリスクは大幅に減ると言われています。
サイクルポートを設置する際には、その大きさにも注意する必要があります。
よく見られがちな失敗が「夫婦2人だから2台分のスペースがあればいい」というパターン。お子様が生まれれば数年内にもう1台分のスペースが必要になることもあるため、敷地に余裕があるならば1台分ほど余分な大きさにしておいたほうが無難です。お子様がいない世帯でも、来客用に1台分だけ余分に置き場があれば理想でしょう。
バイクをお持ちの方であれば、さらに大型のサイクルポートが必要になるかもしれません。現在と将来のライフスタイルを考慮し、適切な大きさのサイクルポートを設置しましょう。
門柱やフェンスなどのエクステリアとは異なり、意外にサイクルポートは家の外観に合わせにくいものです。サイクルポート自体だけを比較して商品選びするのではなく、家の外観との調和をイメージしながら商品選びをすることが大切です。
基本的には専門家から直接アドバイスを受け、なるべく家の外観と統一感のあるデザインや色、大きさのものを検討するようにしましょう。